【Europe2008vol.7】Eurostar-TGVでロンドン〜パリ〜ローザンヌへ(11/26)
【パリ Gare de Lyonに停まるTGV】ーどういうわけだかこんなあからさまな落書きが。でもこの国だと許されそうな気が…。
「世界の車窓から」を彷彿とさせるようなロンドン〜パリ(ユーロスター)、パリ〜ローザンヌ(TGV)という列車の旅、今回の旅行のちょっとしたハイライトです。本当であれば飛行機でヒースロー(ロンドン)からジュネーヴ(スイス)に入ったほうが、時間もお金も節約できるのですが、あえて6時間かけての列車を選択し、越境していく風景を車窓から楽しみました。
10:08 ロンドン St. Pancras (King's Cross)発
↓(Euro Star)
13:47 パリ Nord 着
↓ ※タクシーで移動
15:58 パリ Gare de Lyon 発
↓(TGV)
19:52 Lausanne
ロンドンとパリでは+1:00ほどの時差があるため実際の移動時間は3時間くらいです。9月に起こったドーヴァー海峡での火災のため、本来であれば2時間ちかくで着くところが一部で徐行運転などをしている関係で少し時間がかかりました。
ちなみにパリでは予想以上に英語が通じず、(当たり前ですが)唐突にフランス語で話しかけてくるのでかなりあせりました。インフォメーションや案内板などもすべてフランス語のみ、有料トイレでどうすれば入れるのかすら分からず戸惑いました。
パリNord駅からLyon駅での移動の時に、何を血迷ったか妻が間違えてフランス語で「エアポート」と行き先を言ってしまい、なぜか事前に練習していたおかげで発音も完璧だったために運転手さんもすっかりその気に。英語が話せない(話してくれない)運転手に、必死に英語で訂正し、何とかLyon駅にたどり着くことができました。
イギリスの食事を意外と美味しいといって文句なく食べていましたが、フランスTGVでの食堂車の食事(サンドイッチとベーグル、サラダ)は、やっぱり食の都と感じるすばらしいものでした。「やっぱりイギリスって不味かったなあ
」と二人で顔を見合わせました。
(上:ユーロスターと下:TGV)
(上:パリLyon駅の時計、意味なく同じ時計があるところがなんとなくお洒落/下:TGVからのフランスの夕焼け)
【Europe2008vol.8】ローザンヌ美しい湖畔の黄昏(11/27)
【ローザンヌーレマン湖からのアルプスの山並み】
これこそ景勝地。過去超大国だったイギリスの貴族がひと財産を荷馬車に乗せて、わざわざスイスのこの場所を訪れ、休暇を楽しんだというレマン湖のほとりの街、ローザンヌ。今回の旅の終着点です。
同じくレマン湖畔のジュネーヴは国際連合のヨーロッパ本部があるなど、ヨーロッパの政治・ビジネスの要所の大都市ですが、ローザンヌはそこまで都市化されておらず、スイスを感じるにはとても良い場所でした。
驚いたのは観光客への街をあげてのサービス精神。ローザンヌのホテルに滞在したビジターには「Transpotation Card」が無料で渡され、ローザンヌの主要なゾーンでの交通機関(メトロリンクやバスなど)が、これでほぼ無料で利用できます。
そして、その街にすむ人たちの国際性の豊かさ。ほとんどの人たちが、通常使うフランス語の他に、英語とドイツ語を巧みに使い分けていました。テレビのチャンネルもフランス語のものから英語のものなど言語に応じたチャンネルが大量に放送されていました。
(左:夕焼けのレマン湖/右:ノートルダム大聖堂)
■ローザンヌで行ったところ
・レマン湖
とりあえず息をのむ景勝の美しさ
・ショルドン広場
フリーマーケットはちょっと規模も小さく少し物足りない感じ。ただイタリアの屋台で食べた、チョコバナナクレープとパニーニは最高!
・ローザンヌ旧市街
急な坂が多く、歩くのが大変。道が迷路のように入り組んでおり、地図を見ながら歩いていても、自分がどこにいるのか分からず迷った。
・ノートルダム大聖堂
荘厳でとても大きな大聖堂。ステンドグラスがとても綺麗。
・オリンピックミュージアム
IOCの本部があるローザンヌだけに、様々な展示が、、、。
【Europe2008vol.5】グラスゴー(11/21-24)
【Glasgow】—ホテルから街の中心に向かう朝の街並み
すでにGlasgowからLondonへ移動し、今日はLondonからEurostarでスイスに発つ日になりましたが、少し懐古的に今回の旅のスタートになったGlasgowを振り返りたいと思います。
成田からロンドンヒースローまで12時間、そこから乗り換えてグラスゴー国際空港に到着したころにはすでに日本から15,6時間経っていました。国際線が乗り入れてはいるもののとてもこじんまりとしたグラスゴー空港についた時には、あたりは真っ暗(こちらは夕方16:00くらいには日没してしまいます)、空港にはタクシーが待っているだろうと勝手に都合よく考えていたのですが、その時間には人影すらまばらという有様でした。
呆然と立ち尽くす私に対して、意外と度胸の据わっている妻は、慣れない英語で街の中心までのシャトル便(Glasgowflyer)があることを聞きつけ、運転手に降車するホテル近辺の停留所まで教えてもらい、なんとかホテルにたどり着くことができました。
最初に戸惑ったのは、東京やロンドンと比べて(当たり前ですが)いろいろなものがその街のサイズに見合ったものしかないこと。いつでも乗れる交通手段とか24HのNews Agent(コンビニ)とか、普段当たり前に使っているものがないと少し戸惑います。
そしてもうひとつが、訛り。訪問前から覚悟はしていたのですが、スコティッシュなまりは思っていた以上に聞き取りづらく、まるでまったく別の言語のようで、慣れるまで苦労しました。
その一方で、慣れてくるにつけて感じたのはそこに住む人の温かさ。街を歩いたり、ショッピングセンターでお茶をしたりすると、必ずと言っていいほど、店員やすれ違うにいる人たちが、話しかけてくれたり、あいさつを返してくれたりしてくれるのがとても印象的でした。ロンドンなどと比べて日本人が圧倒的に少ないのも関係しているかもしれません。
結局Glasgowで滞在してはいたものの、隣の町のPaisleyでCelticの試合をみたり、Edinburghに行ったりした関係で、Glasgowの街そのものの魅力を堪能しきれたわけではないですが、確実にもう一度行きたい街のひとつになりました。
ただ、ここでも、インディアンにトライしようとしたのですが、結局また開店時間と合わず断念。インディアン料理はロンドンに持ち越すことになりました。
(上:朝ホテルから街に向かう途中の朝焼け/下:George Sq.で開かれていたWinter Festivalの様子)
■グラスゴーで行った場所
・The Willow Tea Room@Buchanan St.(11/22):
レニーマッキントッシュがインテリアをデザインしたといわれる喫茶店。Paisleyの帰りに食事(スモークサーモンのプレート)をここで食べましたが、味はちょっと…。店内はいろいろな国の観光客であふれおり、どちらかというとガイドブックに掲載された観光名所といったかんじなのでしょう。でも店員は気さくで優しかったです。
・George Square Winter Festival (11/23):
ちょうどクリスマスに向けて屋外スケートリンクとアトラクションが設置されお祭りモード。ここで食べた屋台のAngus Bergerはパン生地は硬くて冷たかったけれども肉は厚くて美味しかったです。
・Buchanan St.やSauchiehall St.など街のショッピングストリート(11/24):
ロンドンと比べるとこじんまりしていますが、人もそれほど多くなく、気持ち良く買い物ができます。
■グラスゴーでいけなかった場所
・Kelvin grove Art Gallery: 時間が合わず断念。次は絶対行ってみたい!
・インディアン料理:歩き回ってなんとか見つけた店は開店前だった…。
【Europe2008vol.4】世界の古都エディンバラへ(11月23日)
【Edinburgh Castle】—惚れるほどにキレイ。
(上:WalterScottのモニュメントとNewTownの街並み/下:Edinburgh Waverley Stationの待合室の天井とRoyal mileを走る帽子付の二階建てバス)
Glasgow Queen's st. stationからFirstScottRailでおよそ一時間あまり、Edinburgh Waverly Stationのプラットホームに列車が入っていくその窓からは、高い丘にそびえるエディバラ城やオールドタウンの街並みが見えてきました。もともとこういったいわゆる観光名所的なものについて私はあまり素直に感動できないひねくれものなのですが、ついついこの時ばかりはそんなうがった自分の性格を忘れ、「キレイ!」と言ってしまわざるを得ませんでした。
このファーストインプレッションはその後も全く裏切られることなく、二三歩歩くだけでまた違った美しさを垣間見せてくれるこのEdinburghの街で、妻と二人で感嘆のため息の連続。急な上り坂を登ったり、ダンジョンみたいなEdinburgh Castleを巡ったり、なにかをやるにつけて会話を忘れてただただ街に惚れてました。
ちなみに、歩き回った挙句におなかをすかせた私たちは、なぜかMark & Spencer(日本でいうところのダイエーとかイトーヨーカドー)のフードコートで昼食。パスタサラダ、チキンとラズベリーのサンドイッチ、チーズとハムのホットトースト、スコーン(さすがに食べれず持ち帰り)。おなかがいっぱいになってしまい、夕食で予定していたインディアンレストランには行けずじまい。
・行ったところ
Edinburgh Castle: ここから観るEdinburghの街並みは絶景
Royal Mile: 中世に迷いこんでしまったかのよう。
New Town: 18世紀に開発された整った街並み。M&S;含めお店多数。
Fruitmarket Gallery: 現代アートのギャラリー、カフェや本やと併設。
・行けなかったところ
Indian restaurant "9cellars":
イギリスの名物料理はIndianだと本気で思っているので、ぜひ行きたかった…
【Europe2008vol.3】Malmaison Hotel in Glasgow
【Malmaison Glasgow 151 Room】—嫉妬したくなるくらいの洗練されたモダンさ
Glasgowで過ごした11月21日からMalmaisonに宿泊しています。本日最終日を迎え、チェックアウトの朝にこの素晴らしいホテルについて書こうと思います。
(上:重厚な建物の外観、もともとは教会/下: 水周り、バス・トイレ)
Malmaisonはイギリスの数都市にホテルを持ち、デザインされたラグジャリーな空間を提供しているホテルチェーンですが、特にGlasgowでは、もともと教会だった建物をモダンに改装したそうで、その趣きをより一層深めているように思います。
私たちが宿泊したDoubleの部屋は、広さも十分にあり、快適で、何よりこげ茶と紫を貴重としたぐっと引き締まったシックな色使いにメロメロ。ついついちょっと大人な高級感を出そうとして欲張りすぎてしまうために、モダンさとはかけ離れたただただ重厚なだけの物体の羅列に終わってしまいがちなインテリアはいっぱいありますが、このMalmaisonはすべてのデザインが洗練されています。重さのなかの軽さとか、シックななかのポップさとか、相反するものがうまく融合されていました。そしてそれがさりげなくされているように思います。ちょっとイギリスに嫉妬したくなるような完成度でした。
ちなみに、ホテルのスタッフはみんな気さくで、ロビーにいるとすぐ声をかけてきてくれます。またスコットランドの気候とか観光名所を教えてくれたりと、クールな概観とは裏腹に、気さくで快適な気分で過ごせました。
また、Glasgowの中心に徒歩で行けるなどアクセスも良く、それでいて、(円高のおかげかもしれませんが)コストパフォーマンスがとても良いです。
あえていうなら、これはイギリス全体でいえることかもしれませんが、トイレの水圧がゆるゆるなため、がんばらないと流せません。あしからず。
【Europe2008vol.2】ペイズリー柄が生まれた街で中村俊輔の雄姿を拝む(11/22)
【St. Mirren vs Celtic FC: 1-3】—日本代表の試合から数日と厳しいコンディションながら、90分フル出場し、ゲームを支配続けた中村俊輔
今回の旅のひとつの目的はセルティックで活躍するサッカー日本代表中村俊輔の雄姿をスコットランドリーグで観てくることでした。
22日(土)は地元Glasgowから電車で10分、Paisleyという街(ペイズリー柄が生まれたところで有名!)のSt. Mirrenというチームとのアウェイゲーム。ホームに近いこともあり、アウェイのSt. Mirren Parkながら、スタジアムはセルティックサポーターの熱気で埋め尽くされていました。
なにかと本質よりも日本人の活躍を良く見せようとする日本の報道の傾向から、地元での評価はどうなんだろう?と思っていましたが、ピッチで躍動する中村俊輔は日本代表での揺るぎないエースとしての地位以上にチームでもサポーターにとっても確固たるエースとして君臨していました。
ボールは中村俊輔を起点に配給され、サイドを縦横無尽に動き回りながら90分間ゲームを支配。左足の状態のせいかフリーキックを蹴ることはなかったのですが、ゴール前でのフリーキックやボールを貰ったときには、おそらく20,000人くらいを超えるであろうセルティックサポーターからは一斉に「NAKAMURA Do Du Do Du♪」のコールが沸き起こり、セルティックのレジェンドとなりつつあることを印象付けました。
今日は格下相手とのこともあり、優勢に試合を進めたセルティックは、最終的に3-1で勝利。そのうち1点は中村俊輔の得点も!得点が決まった時、セルティックサポーターは珍しい日本人の客である私と妻を観てにこやかに「よかったね!」と笑顔。そしてスタジアムは「NAKA!」コールであふれ、最高の思い出となりました。
(上:中村のゴールに喜ぶセルティックサポーター/下:右サイドから中央へ切り込む中村)